院長ブログ
2014年12月 8日 月曜日
出っ歯の治療の装置は?
永久歯が生えそろっていないうちの上顎前突の治療としては、骨格の問題をいかに調整するかが重要になるとは、先に書いたとおりです。
これにはふたつ方法があると、私はお伝えしています。
ひとつは、下顎の成長をより促進させて骨格的な問題を改善する方法。もう一つは上顎の成長を少し抑えながら、下顎が成長に応じて伸びてくることで改善する方法です。
下顎の成長を促すには、バイオネーターという装置を使うことが多いです。これは取り外しの装置です。使う時間は、主に寝ている時間つけてもらいますが、装置になれるまでの1〜2か月は起きている時も1〜2時間使ってもらうことで、装置による反応が良くなります。
様々な矯正装置の中でも、子どもの協力を得やすく文句もでにくい装置ですが、骨格的な条件によっては効果がでにくいことがあります。矯正治療を始める場合は、きちんと治療をされている先生であれば矯正用のレントゲンを撮影すると思いますが、この検査により効果がでにくい骨格ではないことを確認することはとても大切です。
概ね6か月ほどで効果がでてくることがありますが、すぐやめてしまうと元に戻ってしまうことがありますので、1年使ってから徐々に時間を減らすというパターンが多いです。
もう一つの装置はヘッドギアという装置です。これは寝るときを中心に子どもであれば一日平均10時間ほどつかっていただけると良い効果がでてきます。この装置はバイオネーターよりも、しっかり使うことで確実に効果がでることが多いですが、こどもの協力はバイオネーターよりもやや得にくいようです。
私の場合は、患者さんの骨格の状態によってこちらのほうが良いという形でオススメする場合もありますが、実際にはお父様お母様の「うちのこはこの装置は難しいのでは」というような意見を聞いて、装置を決定していくことが多いです。
どんな装置でも利点欠点がありますので、それを充分にわかっていただくことが大切と考えております。
投稿者 高橋矯正歯科医院 | 記事URL