院長ブログ

2014年6月18日 水曜日

受け口の治療について


 先日顎変形症学会に出席してきました。顎変形症の治療は成人の治療で受け口を外科手術を併用して治すことになります。

  お子さんの治療の場合、特に受け口に関しては、「手術の必要な顎変形症にならないようにしたい」というのが基本的なスタンスです。

 受け口の治療に関しては、よほどひどい症状でなければ前歯が永久歯に生え変わる小学校入学まで待つことが多いです。よほどひどい場合は乳歯期に開始することもありますが、まれです。

 上顎と下顎はじつは別々に成長し、中学生頃の背が1年10cmくらいのびる時期には、上顎は成長しませんが、下顎は成長します。ですからそこまでに上顎をしっかり成長させておくことが、まずは大きな目的になります。
背がたくさん伸びるときに、下顎が大きく伸びてきてしまう場合もありますが、この予測はどうしても正確にはできません。もちろん顎の骨格パターンは予測の助けにはなりますが、お母様とお父様の身長がこれくらいだから背はこのくらい伸びるだろう程度の予測にとどまります。

矯正治療には適切な開始時期があるとは以前ここでかかせていただいた通りですが、受け口に関しては遅くても小学校入学の頃には一度治療を検討していただくのがよいと思います。
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投稿者 高橋矯正歯科医院 | 記事URL