院長ブログ

2016年7月 1日 金曜日

床矯正を始める前に



最近床矯正の相談が多いです。

「実は歯医者さんで床矯正をすすめられて、、」という相談のお母さん。
この間は、「床矯正をやろうとして検査をしたのですが、これは床矯正では厳しいので専門医に行ってください」と言われたというお母さんもいました。
でも、後者の先生は良いのです。これは床矯正でやってはだめだという見極めがついているのですから。問題は何でも床矯正でやろうとしてしまう場合です。
私は、患者さんがどうしてもということであればやることはできますが、正直ほとんど床矯正装置は使いません。でも、大切なのは床矯正でやるかどうかではありません。きちんと治療ができるかどうかなのです。矯正専門医は、治療の目標に対してこういう治療をやるのがベストなので、こういう装置を使いましょう。どうしてもこの装置が嫌ならこの装置でも可能ですけど、少し効果は劣るかもしれません、などと、治療の選択肢はいくつかを持っていることが多いです。
でも、床矯正をすすめる先生のほとんどは、全ての症例を床矯正でやります。矯正専門医の多くが床矯正を第一選択にしないことが多いのは、治療の効率や結果があまりよくないことを知っているからなのですが、冷静に考えていただければ、全ての患者さんを同じような装置でやるというのは不思議なことではないでしょうか?

床矯正装置はメリットだらけのように感じるのかもしれませんが、治療を始める前に少し冷静になって検討されることをおすすめします。専門医にもぜひ相談を受けてください。

投稿者 高橋矯正歯科医院